小説執筆【魅力的な文章の書き方と特徴】を解説―エンタメ小説執筆のすすめ―

読書・執筆
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はじめに「小説を書きたいあなたへ」

この記事にたどり着いたということは、きっとあなたも小説を書く人間の一人だと思う。

ひょっとして、

「これから小説を書いてみたい」

そう思っているかもしれない。

このブログでは、文学賞への応募をゴールに据えた「小説の執筆プロセス」について詳しく解説をしている。

今回、解説したいのは(主にエンタメ小説にとって)「魅力的な文章の書き方と特徴」について。

さっそく結論を述べると、次のとおり。

【 魅力的な文章の特徴 】

1、一文の長さが適切である。

2、リズムやテンポが良い。

3、説明が回りくどくない。

4、こりすぎた比喩が少ない。

5、難解な漢字が多用されない。

普段小説を書いていると、ふとした瞬間にこう思うことがある。

「読者にとって魅力的な文章って何だろう?」

もしも、今タイムリーでこんな疑問を持っている人は、ぜひこの記事を最後まで読んでいただければと思う。

ちなみに僕自身、かれこれ10年以上の執筆歴がある。

その中で、地方文学賞を受賞したこともあるし、大手新人賞で予選通過をしたこともあるし、大手出版社から出版をしたこともあるし、自費出版をしたこともある。

とりあえず、人並み以上に「書くこと」について考えてきた自負はある。

また、執筆する上で数々の指南書、ありていにいえば「ハウツー本」で勉強をしてきた。

この記事では、そうした僕自身の経験と、書籍に記された「プロの意見」を参考にしている。

それでは、最後までお付き合いください。

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小説執筆のおおまかなプロセス

まず、本題「魅力的な文章の特徴と書き方」に入る前に、小説執筆の「全貌」について確認をしておきたい。

小説の執筆は、ざっくりと次の3ステップに大別できる。

【 小説執筆の3ステップ 】

1、プロット作成
  ↓
2、執筆
  ↓
3、推敲
  ↓
  完成

この中でも、1の「プロット作成」が、(特にエンタメ系の)小説を執筆する上で最も重要なステップだといっていい。

プロの作家の中にもプロットを重要視する人は多く、中には「原稿用紙120枚のプロットを作成した」なんて人もいるくらい。

とにかく、「プロット作成」というのは小説執筆の「生命線」ともいえるもので、決して蔑ろにできない作業なのだ。

さて、この記事では、そのプロット作成をすでに終えて、

「さぁ、いよいよ執筆に取りかかるぞ!」

という段階に来た人に向けて書いている。

なので、

「プロットはまだできてません」とか、

「そもそもプロットってなに?」とか

「プロットってどう作れば良いの?」とか、

そうした方は、ぜひ以下の記事も参考にしてから、この記事を読んでいただければと思う。

では、さっそく「魅力的な文章の特徴と書き方」について解説をしていこう。

魅力的な文章の書き方

5つの特徴

当たり前だが、小説というのは「文」の集まり、つまり、正真正銘の「文章」である。

しかも、それは誰かに読んでもらうことを想定した「文章」である。

とすれば、当然、書き手は「読者」の立場に立って、一文一文を誠実に書いていかなければならない。

では、「読者にとって魅力的な文章」とは、具体的にどのような文章を言うのだろう。

それはシンプルにまとめると次の通りになる。

読者にとって魅力的な文章 】

内容がスムーズに理解でき、ページを繰る手をとめないもの。

読者に無駄なストレスを与える文章は、決して「魅力的」な文章とはいえない。

なお、ここで少し脱線するが、「純文学」と呼ばれる文学ジャンルは、必ずしも「理解のしやすさ」とか「読者をいかに没頭させるか」といったことが重要視されるわけではない。

というのも、「純文学」は、どちらかといえば「作者ファースト」の文学ジャンルで、「自らの芸術性の追求」が、高く評価される世界だからだ。

つまり、「純文学」は、そこまで読者に寄り添う必要はないのである。

逆に、広く「エンタメ小説」と呼ばれるジャンルは、「読者ファースト」の文学ジャンルなので、当然、「読者にとっての魅力的な文章」を追求していく必要がある。

ということで、改めて、この記事の内容は基本的に「エンタメ小説」を対象とした内容だと考えてもらえると嬉しい。

さて、そんな「読者にとって魅力的な文章」つまり「内容がスムーズに理解でき、読者のページの手が止まらない文章」の特徴とは、具体的にどのようなものなのだろう。

それをまとめると、次の5つになる。

【 魅力的な文章の特徴 】

1、一文の長さが適切である。

2、リズムやテンポが良い。

3、説明が回りくどくない。

4、こりすぎた比喩が少ない。

5、難解な漢字が多用されない。

一文の長さが適切

基本的に「長すぎる文」というのは、読者をその場に立ち止まらせることになり、読者にストレスを与える要因になる

一応、純文学の世界には、あえて一文をダラダラと長く記述する「饒舌体」というテクニックがあるにはある。

ただ、それはたとえば「複雑で屈折した登場人物の心理」を描こうとする時なんかに使われるテクニックで、基本的には読者をあえて立ち止まらせて

「これって、どういうことなんだろう?」

「これって、何を伝えたいんだろう?」

と、考え込ませるといった効果が期待されるものだ。

だから、読者を夢中にさせることが求められる「エンタメ小説」において、「長いセンテンス」というのは毛嫌いされる傾向にある

読者をグイグイ小説世界に引き込みたいのに、読者を立ち止まらせちゃってどうすんのって話なのである。

もちろん、登場人物の動揺や焦りなんかを描く時に、あえて長い台詞やしどろもどろの台詞を採用することはあるだろう。

だけど、「地の文」(会話文以外の文)がダラダラと長いというのは、エンタメ小説にとって好ましいものではないと考えておいていい。

「ちょっと一文が長すぎるかな?」

そう悩んだら、その一文を分割してみると、すっきりとスマートな表現になると思う。

リズムやテンポが良い

「リズムやテンポの良さ」も、先ほどの「一文の長さ」と共通する部分が多い。

というのも、ダラダラ長い一文がいくつも続く文章には、リズムもテンポもなく、読者に退屈やストレスを与えてしまうからだ。

また、逆に、短い一文が連続する文章というのは、読者に拙さや幼い印象を与えることになってしまう。

大切なのは、長文と短文を効果的に織り交ぜることで、メリハリや緩急をつけることなのだ。

また、文末の音韻が同じ文が連続することも、できれば避けたい

これは日本語の構造上、しかたのないことで、「太郎は学校へ行く。勉強をする。給食を食べる」といった具合に一文を動詞で終止すると音韻「u」が連続することになってしまう。また、「太郎は学校へ行った。勉強をした。給食を食べた」といった具合に、過去形を多用すると「た」が連続することになり、これも読者に拙い印象を与えることになってしまう。

対策としては、「過去系(~た)」や「現在形(~する)」や「未来形(~だろう)」といった時制を効果的に使い分けることがあげられる。

あるいは、文末に「動詞(~する)」や「形容詞(~い)」を交互に配置する方法もあるし、断定調を「~だ」「~のだ」「~のである」と、状況に応じて使い分けるのも良いだろう。

そうはいっても、そもそも「リズムのある文章」や「テンポの良い文章」というのは、なかなか言葉で説明することが難しい。

オススメは、自分が好きな作家や、自分が目指している作家などの文章を参考にすることだ。

その際に、文章を音読してみると、「テンポの良さ」や「リズムの良さ」が実感として理解できるだろう。

とはいえ、繰り返しになるが、この「文末の音韻が似通う」という問題は、日本語の構造上仕方のない問題なので、あまり神経質になる必要はない。

まずは自分で音読をしてみて、気持ち悪さや違和感を抱いたら、修正をしていくのが良いだろう。

説明が回りくどくない

説明が回りくどいのも、読者にストレスを与えることにつながってしまう。

それを避けるために必要なこととして、たとえば次の点を解消することがあげられる。

  1. 同じ言葉の繰り返し
  2. 婉曲表現の多用
  3. 接続詞の多用
  4. 二重否定文の多用

1、「同じ言葉の繰り返し」で、もっとも代表的なものとして“重複表現”があげられる。

たとえば「会が閉会する」とか「食事を食べる」とか「炎天下の下」などといったものがソレである。

それ以外にも、文単位で何度も同じ趣旨の記述が続いている場合、それらをゴッソリと削ってみると、スマートな文章になることが多い。

2、「婉曲表現の多用」というのは、

「~のような」

「~みたいな」

「~的な」

「~感じ」

といった表現のことで、こうした表現も明晰さに欠け、読者のストレスになってしまう。

もちろん、婉曲表現を使うこと自体に問題があるわけでなく、あくまでも多用することが問題なので、その点は強調しておきたい。

3、「接続詞の多用」というのは、極端な例を挙げると、

「学校にいった。そして、勉強した。なぜなら、試験が近いからだ」

といった一文があげられる。

こんな風に接続詞を多用すると、必然的に短文が連発することになり、読者に幼稚な印象を与えることになる。

これを解消するには、「接続助詞」を使うのが効果的だ。

「試験が近いため、学校に行って勉強をした」

こんな風にスマートな表現にすることができる。

4、「二重否定文の多用」 についてだが、「二重否定文」といのは、たとえば、

「勉強しない時はない」とか

「勉強しない人はいない」とか

「勉強しない理由はない」とか

こういった類いの文章だ。

こうして例をあげるだけでも、二重否定文が読者に与えるストレスは想像できると思う。

要するに、二重否定文は瞬時に分かりにくい表現なのだ。

というのも、基本的に人間は「否定文」を嫌う傾向にあると言われている。

先の表現を、否定文を用いないで表現すると、

「いつも勉強する」

「皆が勉強する」

「必ず勉強する」

と、とてもシンプルなものになり、読者はストレスなく文章を理解することができる。

とはいえ、「二重否定文」には「強調する」とか「格調を高める」という効果もあるので、使用を一概に否定することはできない。

これもあくまでも、「多用は避けた方が良い」ぐらいに理解しておきたい。

こりすぎの比喩が少ない

「こりすぎの比喩の多用」は、小説を書き始めた人にありがちなパターンだ。(僕も結構やってしまった)

もちろん、「比喩」は、小説にとって非常に重要なファクターであり、書き手の個性は「比喩」によって表現されることも多い。

なので、小説を書いていると、

「ちょっと、こった表現をしてみようかな」

そんな思いから、企みの効いた個性的な比喩表現に走りがちになってしまう。

とはいえ、その比喩が「突拍子のないもの」だったり、「常識からかけ離れたもの」だったり、「ひとりよがりのもの」だったりすれば、当然、読者からの理解を得ることはない

たとえば、「花が咲いたような笑顔」といった、ありふれた表現がある。

確かに、大した面白みはない表現である。

それでも、万人が同じように理解できる安定感のある表現だともいえる。

たとえば、これを「花が咲いたような泣き顔」とするとどうだろう。

表現としては面白いのかもしれないが、読み手にとっては、

「結局、どんな泣き顔?」

と、不可解な点が残ってしまう。

こうした表現は、要所要所で使うのはまったく問題ないし、それこそ書き手の個性につながるわけなのだが、これがあまりに多すぎると読者は疲弊してしまう

「純文学」であればそれでいいのだろうが、「エンタメ小説」を書こうと思うなら、比喩表現については、「常識」や「社会通念」の範囲で使うに留めたい。

難解な漢字表記を避ける

これも、小説を書き始めた人にありがちなパターンだ。(僕はこっちのほうを結構やってしまった)

というのも、難解な漢字は、書き手にとって、

「なんだが、自分は高尚な文章を書いている」

と、錯覚させてくれるものだからだ。

だけど、ちょっと冷静になって考えてみてほしいのは、

「その漢字って、本当に一般的なものですか?」ということや、

「どうしても漢字表記じゃなきゃだめですか?」ということだ。

その2つの点について考えてみたとき、多くの場合は「平仮名」で書いたほうが適切だったりする。

考えてみてほしいのだが、漢字ばっかりの文章を好んで読みたいというマニアックな人というのは、基本的にいない

それは、どんなに小説が好きな読者であってもそうで、実際に純文学が大好物で、漢検準一級を持っている僕であっても、漢字ばかりの小説には辟易してしまう。

くりかえすが、エンタメ小説にとって魅力的な文章とは、

「内容がスムーズに理解できるもの」で「ページを繰る手をとめないもの」なのだ。

そう考えれば、難解な熟語や漢字は極力避けたほうが無難だと言える。

まとめ「エンタメ小説のすすめ」

以上、エンタメ小説にとっての「魅力的な文章」について解説をしてきた。

この記事を踏まえて強調しておきたいのは、

「エンタメ小説は読者ファーストである」

ということだ。

とかく、「純文学」と「エンタメ小説」の違いが議論されがちだが、その解答の一つに

「純文学は作者ファースト」

「エンタメ小説は読者ファースト」

という分かりやすい対応があると考えている。

ということで、エンタメ小説を書くためには、読者にとって「分かりやすく」、読者が「夢中になれる」そんな文章を書くことが求められているといって良いだろう。

そうした文章の特徴を改めて掲載すると、

【 魅力的な文章の特徴 】

1、一文の長さが適切である。

2、リズムやテンポが良い。

3、説明が回りくどくない。

4、こりすぎた比喩が少ない。

5、難解な漢字が多用されない。

ということになる。

これらを実感として理解する一番の近道は、「プロの作品を参考にすること」であるが、そのためには沢山の小説を読まなくてはならない。

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以上で、「魅力的な文章の書き方」についての記事は終わります。

ぜひ、楽しんで執筆を続けていきましょう。

この記事が、あなたの執筆ライフの一助になれば幸いです。

それでは、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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